ハウスメーカーを決めました。工藤建設という横浜の中堅ゼネコン。出自は浄化槽まわりの建設だそうなのですが、横浜市営地下鉄などを手がけていたりする「土いじり」が得意な建設業者さんです。
ここがフローレンスガーデンというブランド名で、輸入住宅の建築を行っています。
ここのウリは、得意な土いじりを生かした、独自の工法でつくる地下室。建物の基礎部分を鉄筋コンクリートの箱で作って地中に沈め、その上に2×6(ツーバイシックス)の高気密・高断熱木造住宅を載せる構造です。
40坪・建ぺい率50%・容積率100%の土地の場合(工藤建設の地下室情報サイトGroundRoomより抜粋) |
地面から顔を出している部分が1メートル以下の地下室の面積は容積率の計算に算入されないことになっています。今回申し込んだ土地は建ぺい率50%で容積率100%、広さが32坪。普通の工法だと建物のフットプリントが16坪で、それを二階建てにして延べ床面積32坪の建物しか建てられないのですが、土地の基礎部分と同じ広さの地下室(フルベースメントといいます)を追加できるので、フットプリントはそのままで延べ床面積が1フロア分増えて48坪になる計算です。
東京のように土地の値段が高いところでは、これはとても魅力です。
建ぺい率50%の土地で床面積を1坪広げるのに、通常工法だと土地を1坪広げなければならないのですが、工法を変えるだけで一気に1.5倍になるわけですから、多少建築コストをかけても土地を広げるのよりはずっと効率的。その分、建物の内装などにお金を使えます。
ついでに、傾斜地だとさらに有利です。傾斜地は家を建てる場所を平らにする造成が必要なのでその分土地が安く手に入ることが多いのですが、ここの工法の場合は傾斜地をえぐり取って半地下にすれば済んでしまうので、使いにくい土地が有効に活用できるというメリットがあります。
通常、地下室付きでも建築費用は結構高くて、坪あたり100万円ぐらいすることが多いようですが、ここの工法では比較的安く、定形プランの一番安いものだとフットプリント15坪×3=延べ床面積45坪の建物で1680万円、つまり坪単価40万円ぐらいから。通常のツーバイフォーとそんなに変わりません。
私の場合は注文住宅ですが、今のところ坪単価60万円をちょっと超えたぐらいに収まりそうです。
また、地下室というと、経年の不同沈下で家が傾くんじゃないかとか、湿気がひどくて不快なんじゃないかという不安があります。実際、中古のRC構造の地下室付き住宅を見せていただいたことがあるのですが、地下に行く階段に足を踏み入れたとたんにほのかに空気がかび臭く感じて、とても居住性が悪そうでした。
しかし、ここのフルベースメントの場合、コンクリートのベタ基礎を箱形に深くしたような作りなので地下室が原因でアンバランスに家が土地に沈んでいく不同沈下は起こらないし、ベタ基礎でしっかり湿気を遮っているので、地下を感じさせないぐらい居住性がよいとうたっています。横浜の港北地域あたりを中心に1000件ぐらいの実績があるらしいのですが、湿気の問題はほとんど出ていないと聞きます。実際、建てて10年ぐらい経つお宅を訪問させていただく機会があったのですが、地下に降りても湿気やかび臭さはまったく感じず、お住まいになっている方もまったく問題を感じたことがないとのこと。押入に布団をそのまま入れてあったりしました。
地下なので遮音性も抜群。内装の吸音に気を配って反射音がうるさくならないようにしてやれば、オーディオルームや小さなシアターを作って爆音をならしたり、ちょっとした楽器をならしたりしてもよさそうです。
それから、標準のプランは見るからにアメリカンなスタイルの、良くも悪しくも輸入住宅っぽい作りですが、注文住宅なら普通のシンプルなデザインでも作れます。
と、まあ、いろいろ魅力的な工法です。でも、決定打になったのは、担当についてくださった営業のTさんと、建築士のYさん。こちらの住まいに対する考え方とか実現したいことをいろいろ聞きだしてくれて、それを形にした具体的な提案をていねいに返してくれ、よいおつきあいができそうだと確信しました。大きな買い物を託す長いつきあいですからね。パートナーとして信頼してお任せできると感じられることが肝心かと。
ワンコさんのコメント:
フローレンスガーデンで話をしています。
現在のご自宅の様子はいかがでしょうか?
また、家を建ててからの
フローレンスガーデンのお付き合い(検査など)
ありますか?
ちょっとした事でも構いません。
教えて頂けると嬉しいです。