地下室には私の工作室兼仕事部屋とオーディオルームを作ることにしました。
オーディオルームやホームシアターを作る際の音響についての配慮について少し書いていこうと思いますが、今日はその1。防音工事の種類と意味の違いについて。一言で防音工事と言いますが、リスニングルームの音響工事には大きく分けて二つの種類があります。
ひとつは防音、あるいは遮音。部屋の中で大きな音を立ててもいいように、また、逆に外の騒音が音楽の邪魔にならないように、部屋の外と中の間で音が漏れないようにする工事。
もう一つは吸音。部屋の中でスピーカーから出た音が適度に反射され、でも反射されすぎてビンビン鳴ってしまわないように、壁や床や天井の音の反射と吸収をコントロールする工事です。
地下室は防音・遮音については有利です。土の中に埋まっていますから、コンクリートの壁とウレタンフォームと土で遮音され、戸外への音漏れは問題ないと思われます。
工藤建設のフローレンスガーデンの場合、地下室の床と壁はコンクリートですが、天井は標準仕様では1階の床の根太に天井がついている木造構造なので、天井だけはなにか遮音をしたほうがよさそうです。また、地下を仕切って一部をオーディオルームにする場合は、地下の他の部屋との間仕切りも遮音対策が必要かもしれません。
吸音についてはいろいろな流派がありますが、施工の簡単さやコストを考えて、石井式オーディオルームを参考にすることにしました。
詳細については追々説明しようと思いますが、地下室で石井式ルームを忠実に作ろうとすると天井の高さが問題になります。石井式で推奨する天井高を実現するには標準的な地下室の天井高ではまったく足りないのです。地下を深く掘るのはコストなどの面で現実的でなく、正式な石井式ではなく、「なんちゃって石井式」あるいは「石井風」にならざるを得ません。
それぞれの詳細についてはあらためて。